こんにちは。プロインタビュアーの早川洋平です。
今日は、インタビュー読み放題・聴き放題WEBマガジン「Life Update Unlimited」から、ゲスト(Updater)との対談の様子をお届けします。
今回のUpdaterは横尾忠則さん(美術家)。
テーマは「創造的人生のヒント」です。
今日は対談第3回「自分の中の子どもと対話する」の模様をお届けします。
横尾忠則さんは、膨大な絵画を生み出すのと並行して、たくさんの著書も出版している。今回は、本に登場する言葉を引き合いに出しながら、横尾さんの人生哲学を浮き彫りにしていく。
情報や氾濫する世界の中で、何を捨てれば自由に生きられるのか。子どものように、みずみずしい創造性を大人になっても持ち続けるには?
常識にとらわれない彼の言葉は、なんとなく「息苦しい」と感じている人の心を解放してくれるはずだ。
(以下、対談より抜粋してお届けします)
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横尾さんにとって「書くこと」とは?
早川:横尾さんのご著書は数えきれないほどありますよね。
その中に、「書くのはある意味考える作業だし、絵の表現の敵だ」という記述がありました。
横尾さんにとって、「書く」ことの意味は何ですか?
横尾:文字を書くのは自己表現ではないんですよ。
どちらかというより、ライクに近いお仕事や、気分転換を兼ねています。
絵ばかり描いていると、「ちょっと違うことしてみたいな」と思うんですよ。
体がもっと丈夫だったら、スポーツをしていたかもしれません。
スポーツができないから、「じゃあ文字でも書こうかな」という感じに近いですね。
早川:とはいえ、何十年も前から相当な量を書いていらっしゃいますよね。
これも出版社から話があって、書くことになったのですか?
横尾:だいたい雑誌社や編集者からエッセイを頼まれて書きますね。
最近は依頼してくる人はほとんどいません。
朝日新聞の書評をやっているぐらいです。
小説の依頼はありますけど、それは書く気もないし。
エッセイはぽつんぽつんとあるくらいで、本当に少ないですね。
それで助かっています(笑)。
忙しくなってしまうと、絵を描く時間が全部そっちに取られてしまうから。
月に2本書く朝日の書評でもしんどいですよ、本を読まなきゃいけないので。
書くのはそんなにめんどうくさくないんですけど、読み終わったころには全部忘れていますからね。
早川:何年か前から、「本当にこれだという仕事以外受けない」と決めているそうですけど、それって直感で決めているんですか?
横尾:おもしろいかどうか。
「これで遊べるか、遊べないか」ということですね。
「これを受けると相当の制約が来るだろうな」とわかる場合は断ります。
だけど「最近はヒマだから、たまにぶつかるのもいいかな」と思う場合は引き受ける。
そうすると、何かにぶつかってクリアしていくこと自体も、楽しめるんですね。
早川:ある種の遊びの要素があるわけですね。
横尾さんは、「直感は大切だけど、同時に検証が必要だ」ということも書いていますよね?
横尾:最近はね、直感はどうでもいいです。
僕の直感は一般的に言われるものと違って、いろんな問題や答えが漂っているんですよ。
それを手でつかむっていうことだから、どちらかと言うと体感に近いわけ。
頭でひらめくことは、最近はそんなに重視してないですね。
「これがおもしろい」と思えば、それをやればいいわけですね。
「これは直感だったのか、何だったのか」ということは、どうでもいいわけですよ。
10代の頃は直感って何の事か分からなかったもんね。
だけど体を通して遊んだり、勉強とは恥ずかしくて言えないけど、学んだりしていたと思うんですよ。
早川:僕も言葉に関わる仕事ですけど、言葉って良くもあり、難しくもありますね。
………以上、横尾さん対談より抜粋してお届けしました。
次回のニュースレターでは、新たなUpdater(ゲスト)との対談の様子をお届けします。
どうかお楽しみに。
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次回は、新たなUpdater(ゲスト)との対談の様子をお届けします。
どうかお楽しみに。
今週もみなさんにとってアップデートあふれる一週間になりますように。
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