こんにちは。プロインタビュアーの早川洋平です。

今日は、インタビュー読み放題・聴き放題WEBマガジン「Life Update Unlimited」から、ゲスト(Updater)との対談の様子をお届けします。

今回のUpdaterは直木賞作家の石田衣良さん。
テーマは【センスと結果を両立させる文章とは】です。

ira-v3-1024x853

 

小説、実用書、コラム、エッセイ……ただ感性に任せた文章を書いてもなかなか評価されない。
いっぽうで、仕事で必要な宣伝文やブログ、SNS……評価や売ることを意識しすぎるとセンスや自分がなくなってしまう。
そんな悩みを持つ書き手が現状を打破してセンスと結果を両立させるには?

売るが命題のコピーライターからセンスで勝負する小説家に転身。

『池袋ウエストゲートパーク』や『娼年』シリーズなど多くのベストセラーを生み出し、
今年デビュー22年目を迎えた直木賞作家の石田衣良さんにうかがいました。

★以下、【石田衣良さん対談】第1回「そもそもセンスとは何か?」より抜粋してお届けします★

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

センスよく稼ぐには?

早川:一緒にお仕事させていただいてもう4年ですね。
今回のテーマは、「センスと『売れる』を両立させる文章術」です。
質問のバックグラウンドとして、ぼく自身も書き手の端くれですし、起業家として何か自分の商品、サービスについて書く機会がすごく多いんです。
自分の世界観やセンスを優先すると、多くの人に受け入れられなかったり、売れなかったりします。
反対に思いきり世の中に迎合した文章を書くと、センスがイマイチになってしまいます。
自分も含めて、そこを両立させている人ってなかなかいないような気がするんです。

衣良:ペンネームがいくつもあれば書き分ければいいんだろうけど、実際にはなかなか難しいよね。
結局、センスの部分に関しては、「こういうテーマや文章のトーンを、何人かは受け入れてくれるんじゃないか」と考えながら、手探りで書いていくしかありません。
仮に10万部本が売れたとするじゃないですか。
今の出版界だと大変な数字ですけど、東京都の人口はいま1250万人です。
10万部売れても、東京の小学校3、4つのうち、児童が一人読むくらいのイメージなんですよ。

早川:そう考えると、少ないような気がしますね。

衣良:でも、それで十分なんです。
自分で「本が売れるかどうか」を考えても仕方ありません
「なるべくキャッチーで分かりやすくしたい」っていう人もいれば、「いや自分はこだわりがあるし、こういうセンスでやるんだ」っていう人もいます。
自分のやりたいように書けば、それに応じたファンがついていきます。
ぼくが『池袋ウエストゲートパーク』の1作目を書いた時は、文体もとがっていたし、扱っているのも、日本には本来ない世界です。
参考にしたのはロサンゼルスやメキシコの少年マフィアなので、その世界観に誰かがついてくるとは考えていませんでした。
「受けなくても別にいいや。自分が楽しいように書いて、読みたい人が読めばいいじゃない」という感じで始まっているんです。

早川:そうでしたか。
今回このテーマを聞きたかったのは、衣良さんは、「センス」と「売れること」を両立させていて、その一番高みにいるからなんです。
読者にはプロの人もいれば、まだこれからっていう人もいると思うんですけど。
「今はネットの時代だから、誰でも発信できる」と言われていますが、その中でちゃんと生計を立てられる人は、周りを見ても一握りです。
今日は何かを書いている人に、いろんなヒントをいただけたらと思っています。

衣良:一つ言えるのは、自分が読んでほしい人と、実際の読者層は必ずしも一致しないということですね。

早川:それもまさに聞きたかったところですけど、衣良さんはどうですか?

衣良:ぼくは一致しているほうかな。
本好きな人が読んでくれるので。
恋愛小説には女性ファンがいて、池袋のようなサスペンスものは若い男の子がファンになってくれます。
その両面が書けたっていうのは良かったと思いますね。

早川:書くジャンルの幅が、すごく広いことにも驚きます。

衣良:単純に、ぼく自身が同じものを書いていると飽きちゃうんです。
ベテラン作家の中には、「うまいなぁ、読ませるなぁ」という作品を書く人もいるんですけど、そんな本を100冊も200冊も書いてもしょうがないじゃんという気もするので。

早川:よく衣良さんのトークライブイベントに登壇させていただきますが、基本的に「やばそうだな」と感じるファンの方はいらっしゃらないですね(笑)。

衣良:なぜかぼくのファンは割とセンスのいい人が多いんです。
ぼくのやっているサロンでも、会員にショートショートを書いてもらったり、写真に俳句をつけてもらったりすると、みんなレベルが高いんですよ。
そういう点では「ファンには恵まれているんだなー」と感じます。
作家によっては、自分で「これはすばらしい! ハイセンスだ」と思って書いたのに、実際につくのは地方のおじさんおばさんみたいなパターンもあります。

早川:衣良さんは作家デビューされて22年目ですけど、読み手はどのくらい意識していますか?

衣良:あまり意識してないよ、考えてもわからないからね。
最近は70歳のおばあちゃんでもロボットアニメを見ているような人もいて、年齢や性別、住む地域で簡単に切れなくなっています。
なので、自分なりのセンスや、物語の世界に合う人をピンポイントで拾っていくしかないと思います。

センスとはその人の「セレクトの集合体」

早川:まさに大きなテーマで、一番難しいところだと思うんですけど、センスってそもそもなんでしょう?
衣良さんの定義は何ですか?

衣良:センスって、その人がセレクトしてきた、ありとあらゆるものの集合体なんですよね。
着るもの、食べるもの、言葉の使い方、小説やエッセイのテーマ。
あるいは文章の中に自分をどの程度出すのか、出さないのか。
そういったものの集積がセンスです。
だから普段の生活の中で、自分なりに気をつけて、感覚を磨いておくしかない気がします。

早川:ある人にとっては「すごくセンスがいい」と感じるけど、別の人にはセンスが悪く見えることもありますか?

………以上【石田衣良さん対談】第1回「そもそもセンスとは何か?」より抜粋してお届けしました。

石田衣良さんの対談記事(全文/全4回)や対談音声【センスと結果を両立させる文章とは?】をもっと楽しみたい方は、下記から会員登録をどうぞ。

 

55887873_2604664122878313_808055598041006080_o
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

インタビュー読み放題・聴き放題WEBマガジン
「Life Update Unlimited」

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

化委員になると石田衣良さんのほかにも、のべ50以上の対談記事や音声がお楽しみいただけます。
今後も適宜アップデートしていきますのでどうかお楽しみに!
 

現在配信中の対談例

2c55759efd87cee074c1290ecc46dc3d-1024x853767aa9dc563ef1d95392c7dc341d8682-1024x853924c75e0130a693c5ab276c6763a7f1a-1024x8539b28a1d319c1da28b847bb00238532b6-1024x8539351fc355e8f182fb4519d025085a32f-1024x853c655a0235948cc1fa567c08cc72adddf-1024x853b9c247a7f155fceb776c6fef9d6e131d-1024x853ando-v1-1024x853kuramoto-v-1024x853odahara-v-1024x853tetsuro-v-1024x853will-v1-1024x853

 

関連情報5/16(木) 石田衣良さん「読書オフ会」開催

 

今回の対談ゲスト、石田衣良さんの「読書オフ会」が開催されます。

テーマは短篇(ショートショート)。
選書は山本周五郎の『その木戸を通って』(新潮文庫『おさん』収録)です。

衣良さんいわく「人情ものの傑作」!
読書会自体はじめてという方も参加しやすいイベントです。

ぼく(早川)も参加しますので、ぜひお気軽にご参加ください。

日時:2019年5月16日(木)19時00分~21時20分(開場18時40分)

詳細・お申し込みはこちらから

スクリーンショット 2019-03-28 16.01.33

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は、石田衣良さんとの対談第2回「「書く『ネタ』の仕入れ方・使い方」の様子をお届けします。
どうかお楽しみに。

今週もみなさんにとってアップデートあふれる一週間になりますように。

プロインタビュアー 早川洋平

 

Life Updateの更新情報や記事の一部をお届け
早川やキクタスの最新情報をお届けします
Life Update ニュースレター

※全て必須項目です。


 

 

主催イベント&ワークショップ

session-header-1024x621

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る