【キクタススタッフより】
早川が精力的に取り組んでいる新メディア、石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」。第19号が配信されました。
そうそう、石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」には「イラとマコトのダブルA面エッセイ」というコーナーがあって、ご存知池袋ウェストゲートパークのマコトが書いたエッセイも読めるのです。
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目次
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00 PICK UP「イケメンが好き」
01 ショートショート「金曜日の同窓会」
02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈19〉
03 “しくじり美女”たちのためになる夜話
04 IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター
05 恋と仕事と社会のQ&A
06 IRA’S ブックレビュー
07 編集後記
今回は「衣良とマコトのダブルA面エッセイ」の中から冒頭をちらりとご紹介。
石田衣良とご存知『池袋ウエストゲートパーク』の主人公マコトが、 考えたこと、感じたことを、誠実に自己検閲なしで語っています。
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02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈19〉
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◇怒りについて 石田衣良
先日このメルマガの収録中、相方の早川くんに質問された。
「衣良さんは怒ることあるんですか」
確かにぼくはあまり怒らないような気がする。答えに困っていると、重ねて聞かれた。
「前回怒ったのはいつでしたか」
「うーん……」
考えこんでしまった。記憶を慎重に探っても、前回本気で、あるいはそこそこの激しさで怒った日のことが思いだせない。
「たぶん3年とか4年前だと思うけど、いつ怒ったのかも、なんで怒ったのかも、ぜんぜんわからないや」
「衣良さんってほんとに怒らないんですね」
「そうかもしれない。だって、怒らなきゃならないようなことって、普通に暮らしてるとあんまりないよね」
そうなのだ。ぼくには怒る理由がほとんど見つからないのだ。だって、怒ると周囲の雰囲気が悪くなるうえに、肝心の怒りによってそのときの状態が改善されることは、まずありえない。これを読んでいるあなたも胸に手を当てて、考えてみてほしい。
怒りが効果的だった経験が、これまでの人生に存在しただろうか。・・・(続きはブックトーク第19号で……)
◆怒りは力 真島マコト
おれはいい大人たちとは違う。
腹のなかではいつだって怒りがくすぶっている。
だって当然だよな、世界は不完全な場所で、社会も会社も政府も不完全で不誠実。
たいていの若いやつらと同じように、終わりかけた国で悪いクジばかり引かされてるのだ。
最近政府のお偉いさんは給料の安い若者に金券を配るなんてご機嫌とりをしようとしてるらしいが、ちゃんちゃらおかしい話。
その程度の一時金でだまされるガキなんて、今どきどこにもいないだろ。
格差社会がこれだけ問題になっていても、すでに「もっている」やつらばかりいまだに優遇されてる世界の在りかたを見たら、次の世代は誰だって絶望するよな。
おれの周りには、もっと早く生まれてくればよかったってガキがたくさん。
みんな割にあわない世代だと気づいているのだ・・・(続きはブックトーク第19号で……)
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