【キクタススタッフより】

早川が精力的に取り組んでいる新メディア、石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」。第12号が配信されました。

メールで配信しているので「メルマガ」ではあるのですが、今回も読み応えたっぷりの文章量。なのに飽きることなく、一気読みしたくなるんです。

石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」

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目次
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00 PICK UP「電車の中のチラリズム」
01 ショートショート「クリスマスイブの夜に」
02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈12〉
03 “しくじり美女”たちのためになる夜話
04 IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター
05 恋と仕事と社会のQ&A
06 IRA’S ブックレビュー
07 編集後記

今回は「IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター」の中から1つご紹介。

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04 IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター
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◇ 一日6時間勤務、日本でも可能か? ◇

さぁ、続いては、こんなニュース。スウェーデンでは多くの企業や自治体が1日の勤務時間を6時間にすることが一般的になってきているそうです。労働時間を短くすると生産性が上がるということは、ずっと言われ続けていることですが、北欧の国でそれを取り入れるケースがすごく増えているようです。これについて、改めてどう感じますか?

衣良:日本からしたら夢のようですよね。日本は今、逆に労働強化じゃないですか。非正規の人たちは果てしないサービス残業みたいなことをさせられているし、社員もリストラで人が減っている分、仕事の量は増えているわけだから、どんどん労働時間が長くなっているでしょう。

結局、日本の経済って、現場の人間が無理をすることで成り立っているんだよね。それに比べて、今、北欧では1日6時間労働ですよね。基本的には6時間シフトを1日に2回まわして、12時間工場を動かすというようなことだと思います。

ただ、今の日本の感じだと、8時間労働を6時間にして、生産効率が上げるというのはなかなか難しい気がするなぁ。やっぱり、従業員に無理をさせているほうが儲かるからね。これはスウェーデンだから成り立っているけど、日本だったら、「正社員を使うのをやめて、アルバイトを使ったほうが安いよね」って話になっちゃうので。非正規で時給計算のバイトの人達だったら、1日6時間にしたらもう生活ができないよ。

― 実際問題、そうですよね。ただ、違うケースも考えてみたいと思います。衣良さんはフリーと会社員の両方を経験されていますが、必ずしも長い時間働いているから生産性が高くなるとは限りませんよね。

衣良:そうですね。それこそ小説家のような、本当にクリエイティブな仕事っていうのは、一日の執筆は3、4時間が限界だと思うんですよね。

― やっぱりそうですよね。

衣良:ええ、打ち合わせや、コミュニケーション、営業先への移動の時間などをのぞけば、本当のコアタイムって3、4時間だと思います。でも、肉体労働である種のルーティンでできるような仕事に関しては、単純に労働時間が長ければ長いほど、作業量が増えるので。より安い給料でいっぱい使えればいいという風になっています。

ただひとついえるのは、アベノミクス、それと日銀金融緩和ではデフレ脱出できなかったということです。結局インフレにもならなかったし、給料も上がらなかった。また株も下がってきています。「特に何か良い事あったのかな……」っていう感じになっていますね。一時的にはちょっと儲かったけど、大多数の給料は上がっていないですし。「うわ~、これでいいのかな」っていう感じはしますね。だって働く人の価値が下がっていますから。

― 価値が下がっている?

衣良:正社員になりたい人はたくさんいるから、今いる人にいくらでも無理をさせられますよね。だからお金の価値だけ上がって、働く人間の価値が下がるというデフレ社会のまま、ここまで来てるんだという感じはしますね

― 今回のテーマから切ると、この一日6時間勤務は日本で受け入れられるのでしょうか?

衣良:今の日本ではなかなか難しいですよね。実際、できれば素晴らしいと思いますよ。例えばトヨタやホンダの工場ならできると思います。逆に言えばトヨタやホンダは儲かっているからいいけれど、ソニーやシャープの工場でこれができるかということですね。

― 逆に労働時間を伸ばして戦うしかないような感じはしますね。

衣良:しんどいだろうね。ゆとりがあるからできるんだよなぁ。それとスウェーデンは圧倒的に小さい国だから。

― やっぱり、国土の大きさや人口ってすごく関係ありますよね。

衣良:そりゃそうですよ。だって東京23区の平均給与で言えば、ドイツよりも香港よりもシンガポールよりも、東京の方が豊かだからね。

続きは12月25日発行のブックトーク第11号で……)

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