テキストレージ編集長の三村真佑美です。

以前から一部で告知していましたが、テーマごとに「5冊の本」を紹介するシリーズができました。
その第一弾が本書、『娘に読ませたい5冊の本』です。

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本書では、私が小学生の時に読んで良かった5冊の本をご紹介しています。

そのラインナップはこちら。

・『青い鳥』メーテルリンク
・『あしながおじさん』ウェブスター
・『若草物語』ルイザ=メイ=オルコット
・『小公女』フランシス・ホジソン バーネット
・『ステップファザー・ステップ』宮部 みゆき

特に5冊目の宮部みゆきさんの『ステップファザー・ステップ』は、とても思い出深いです。

当時、『赤毛のアン』『メアリー・ポピンズ』『クリスマス・キャロル』などの海外児童文学を読破した私は次に何を読むか考えていました。

知らないタイトルの本には食指が動かない私の目に留まったのが、夏目漱石の『吾輩は猫である』です。

タイトル以外、本書のことを全く知らなかった私は、勝手に猫がにゃんにゃんいっぱい出てくる猫カフェ的な小説を期待してさっそく手に取りました。

しかし、ページをめくってもめくっても登場するのはおっさんばっかり。
猫カフェ的雰囲気なんて全くありません。

「なにこの小説……」

そんなことを思いつつも、彼の有名な文豪・夏目漱石が書いている名作なのだから、それがこんなにつまらないわけない! と思い、必死に読み進めたんです。

でも、ある一人のおっさんが本文の中で、急に自分の鼻毛を抜いて原稿用紙に植え付け始めました。

その記述を読んだ瞬間、当時12歳だった私は「うわ! おっさん、不潔!」と思い、本書の読了を挫折しました。

この時の思い出がトラウマで、私はいまだに明治時代の文学が苦手です……。

ここで諦めればよかったかもしれないですが、12歳の私は頑張り屋でした。

「夏目漱石は読み終えられなかったけれども、ほかの作品だったら読めるかもしれない」

そう思い、次に手を伸ばしたのが太宰治の『人間失格』でした。

なぜ、こんな作品を手に取ったのでしょう。
おそらくタイトルを知っているという些細な理由だとは思いますが、案の定、私は本書でも失敗します。

めくってもめくっても酒浸りのおっさんがたわごとを繰り返しながら犯罪を冒すばかり。

救いようのない話だな……。

私はどんどん自分の気持ちが暗くなっていくのを感じ、道半ばで本書を閉じました。

この時の思い出がトラウマで、私はいまだに昭和時代の文学が苦手です……。

「うーん、次、何読もうかなぁ。」

そう途方に暮れてた私に、母が勧めてくれたのが宮部みゆきさんの『ステップファザー・ステップ』でした。

本書は双子の中学生が、疑似お父さんと一緒に事件を解決していくという、軽いコメディタッチのミステリー小説ですが、これがすごく面白かったんです。

ここから宮部みゆきさんの作品を読み漁り、ミステリーというジャンルにハマり、最終的には平成の本を何でも読破するようになりました。

もしこの作品がなかったら今の私はいなかったかもしれません。

ということで、この話から学べることは、「有名な本=面白い本」とは限らないということ。
そして、そのときの子どものレベルにあった本を勧めないと、子どもは読書嫌いになってしまうということ。

この二つです。

こんな思いのもと、本書を執筆してみました。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみて下さい。

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