ラッシュアワーの電車内。ある駅の乗降時、ポカリと空いた一席。瞬間、乗り込んできた二人のビジネスパーソンがこの一席を目がけて飛び込んできた。座ったのは30代と思しき男性。タッチの差で座れなかった50代後半くらいの男性。

 

ふ〜危なかった〜。という表情の30代男性。それを「若いのに必死になって。何だろうなあ、、、、」とあきれる周囲の空気。満員電車なら誰もが見かけたことはないだろうか。かくいう僕自身前者にも後者にもなったことがある。だから30代男性を批判することはできない。

 

と思っていた矢先だった。男性が座って30秒くらいだったろうか。彼が恥ずかしそうに、でも笑顔で50代の男性に席をゆずった。

 

その瞬間、50代の男性はもちろん、ピリピリした車内に、ほんの一瞬だけど、スーッと爽やかな空気が吹き込んだ気がした。

 

満員電車に乗り合わせたら、どんなに疲れてても、当たり前のように立っていたり、席を譲れたりする大人に誰だってなりたい。でも30代の彼のように、周囲から白い目で見られた状況の中で、自分の良心に従ってすぐに軌道修正することだって、なかなかできないこと。ある意味とても勇気があることだと思う。

 

あやまちはおかさないほうがいいけれど、勇気を持てばきっと挽回できることもたくさんある。そんなことを考えさせられた夏の夜の車内だった。

 

 

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